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梅雨の通り魔


塵積ちりづもった頭上の壁を
トンタントンと叩く音
「の」の字珈琲がモわモク
        沁み落ちている

薫り俄かに、ボツンッバどバンッ
見上げる壁を威圧が殴る
なんだか急に怖さが這い出し

窓を目掛け景色が駆け出す
けれど、内で眺めは閉め切り
窓ガラスには全身ズり寄せ
覗くしたたり
南も西もへばり付いてる

落ち着き持とうと呼吸を一欠け

その隙間に捻じ込むように
チケチケ不気味な音が隔ての内で
耳を襲う

ゴゴどるどるどると威圧が高ぶる
――もうダメだ。

棒になった身体をすぼめる
すると、だんだん音が流れて
スズメの声がビィゥと貫けた

どうやら今日は帰ったらしい……
雨を被った通り魔は
甘く酸味を棄て残す
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小石先生


「簡単に転ぶな!」と
蹴躓けつまずかせた小石あんたが云う

一瞬の傾きの間で積めるだけの
「抵抗をしろ!」と
小生意気なヤツめと唇を噛むが

すでに勝負はついている
言われるがままの抵抗もした

空は晴れて気持は良かった
右半身は痺れているが

小事に終えた安息がある
怠りも過ぎれば
小石一つに足を刈られる

悔しさになればも上がるが
情けなさにはうだつ上がらず

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綿密な罠


罠を張って棲み潜み
飛ぶことの出来る奴らを狙っている

綿密に這い回り
したたかな勝利をひたむきに待つ

幾度となく「不自然」の力は「これ」を壊す
その場は必死に逃げ回るのは
飛ぶことの出来ない奴らだから

食いしばって
恐怖に景色が染まっても
走る速さすら変わってはくれない

生き残って世界を見渡せば


宙には奴らが飛んでいる

お互い何にも変わっちゃいない
自分の身体には相変わらず
備え付けられた知識と技
道具までもが染み付いている

外道のように罠にこだわるのは
それを自然が受け入れるからだ

飛んでいる奴らも同じこと
ただ 我々は
不自然を受け入れなければならないだけだ
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連負


求めすぎれば卑しく見映え
すべて棄てると虚しく写る

どちらか哂(わら)えと脅されれば
すべてを棄てて卑しさを嗤(わら)う

取り残された虚しさに
求め飢える血眼(ちまなこ)ぎょろり

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「疲れた」って言いなさい


「疲れた」って言えばいい

「お疲れさま」って云ってやるから

「ありがとう」っていえばいい
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蛇行行脚


道形みちなりに雨溜りの大皿一枚
えがくうえではひとっ跳び
ひょいと目だけを覗かせると
筆を二、三ひたいに足す

少し道には外れるが
無理はせずとも先へは行ける

縁取りながらの道別れ
歩幅は変えず時間を払う

道に収まり膨れる若気
大皿むんムと描き出し
蹴出け だしを気にかけぴょんと跳ネ

道形には一本松

カンカン日ノもと一本松

落とした影に誘われれば
爽風さわかぜお先と涼しい顔

なんだか頭がぬるくなって
懐かしついでに見上げてみれば

お松の梢に日照りが絡む
茂りは濃く青々と空を降り掛ける

「天気がいい」とようやくあくび
そろそろ真っ直ぐ道形に
「脇路まだか」と腑抜けながら
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腐り


ソファが座れと言うのなら
座りましょう

皿が食えと言うのなら
食べましょう

グラスが酔えと言うのなら
潰れる覚悟を決めましょう

ところかまわず擦り寄っては
削り落とす財布とココロザシ
けって更けって
気がつきゃ起きる
眠った記憶は持たないのに
昨日を生きた痛みを負い
「畜生」と逸らす窓カガミ
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寝不足


朝は起きたくないアイツ

夜は伏せたくないコイツ

入れ替わってくれれば楽なのに
互いに逢わないこのカラダ

昼に後悔するオマエ

解っているつもりと言ってはおくが

今はコイツと付き合っている

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十四、五階


空っ風に吹かれると
そのまま向きを変えてしまうような

根っこを抜かれた木を見れば
まだ青い葉の行末を自分に重ねてしまうような

こんなに錆びたドラム缶が
相も変わらず立派に立っているような

複雑怪奇な拠りドコロ
あれはたしか十四階

人ごみに出ると
なんとなく視線が高くなったような



同じラインに並べられると
何処(どこ)となく人より先へ行きたいような

もう来年と言われると
それとなく夢に生きずらくなったような

あれは十五階

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やっぱり後悔


数歩ゴム底を鳴らしたので
雨の鼻付きもまだ新しい

ただ
もっと

古きに踏み出せばよかったと

もっとも
反転戻るのは、億劫だと思えるのですが

ただ

オッつらヨッつら、おぼつきながら
血が肉をいさめるにわかのうちに
虚栄の心臓をえぐり上げて喘ぐのです

もっと

古く踏み出せばよかったと
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稲穂多記  InahoTaki

Author:稲穂多記  InahoTaki

未完成なモノの場末の掃溜め。 ほとんどガラクタでたまには照る照るモノ。 ※YouTube動画始めました。コチラから。よろしければ。8/2更新

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