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裸の靴下



ちいさな雲の靴下は
どこへ行っても はだかんぼ

ぬるぬるすればビショビショするし
ビショビショすればヒラヒラぽっぽ

みんな脱いじゃえ
びしょびしょだ!

びしょびしょしたらどうしよう?
びしょびしょしたらヒラぽっぽ!

はだかんぼうをみてごらん
びしょびしょしたらビショビショだ



それからみんなで

すやすや

ポッポ
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烏合子



あさっては何をしているのかな
「ホッホケキヨ」うぐいすが鳴く

あしたの朝は何時かな
「コケッコッコオ」雄鶏おんどりが啼く

きょうは夜更かししようかな
「ぼけぼけぼうぼう」ふくろうは諭す
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降り階段



階段をくだる時

思惑よりも急げない

老いも若きも幼きも

通ずるときがあるでしょう
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ボール



道路の影が棲みつくほどに
あちらこちらへ飛ばしたボールが
このたびすっかりやさぐれて
ボストンバックにビニールと
敷き物なんやと出てきました

手に取ればたちまち色彩の日の中
仕切られた額縁が膨らみだし
中心に描かれた郷里の景色が
シャボンの中から虹色なないろで――
手に掴めない移ろう公式球を
うろうろと瞬きをせずに追っていた

陽射しがカッと視線に重なり
閉じ込められた埃が匂う


転がっている微かなボールを
ぼくは遠くへ飛ばせない

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Ⅰ 奇麗な花



読んではいけない
歌っても――
見てはいけない
込み上げようと――

シロツメクサが咲いている
何にも揺れず吸い込まれず
野にはじっと立ちもする
すさぶ嵐の絶え間なく

女は街へ昇ってゆく
花弁かべんを染めたこうを呑み
男は街に降りてゆく
餓えた腹に蜜を吸い



この言葉をんではいけない
如何なるものが込み上げようとも
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おそらくあれは番いのカピバラ



おそらくあれはつがいのカピバラ

南の夏至の木陰の岩で
ちいさな会話がこもれていた

 「なあ、愛してくれとは言わないよ」

 (言えないだけだろ。あんたには)

 「なあ、こんど一緒に水辺へ行こう」

 (昨日も行ったし、今も居る)

 「ほら、夕日が沈んでいくよ」



 「いつまでここに居ましょうか」

 「もうすぐ、星の出るころだ」

 (いつまでここにいましょうか)

 「ああ、なんてキレイな星空だ」

 「そう
 (愛は耐えうるものでしょうか)
           ですわね」

おそらくあれは番のカピバラ。
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助猫

 助猫

クロ助ネコわ
 ぶぶ ぶぶ くあん

胡坐あぐらの窪みを補い据えて
ぶぶの耳鳴り納むれば
悟り隠者の面構え

 ぶぶ ぶぶ くあん ぶぶくあん

無我の境地に怯えたように
照る照る求む珠童瞳たまわらめ
細いほそい雨露あまつゆはらう

 からカラからり カラからあん



ととも知らぬ女猫めびょうのお面
白粉おしろい小町はかすみ
黒髪とおる塀の道

 カラン カラン カラン
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ねルこ

 ねルこ

あたかも針仕事をする淑女のように
おまえの何度も照り返す首筋は美しく

でてやれば、たしかに眼を見て
腕抱くように目は微笑わら

ほろほろと
自分のあまい部分を数えて聴かせ
畸形の先端は愛嬌かわいらしく指に絡む

ほうっておかない眼を向ければ
ちいさな耳に気を惹いて
まるみをおびてくろく染まり
ただ無防美に生きてみせる
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桜の葉



一本の木の木漏れ陽が
あんまりきれいに佇んで
触れたついで見上げるほどに
自然でありました。

立ったままでは満足できず
大きなヒザを抱えて座り
見上げましたがもう少し。
トドはたいを野に敷いて
胸の通りがよくもなり、
一本の木の大きさに
お銚子三本足して覗く。

――夏枯れの桜のはな
誰も咲いたと言わないが


永い季節、しずと味わう分
おまえさんはらくかもしれんね
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コゴトト嵐



嵐が来る!
古い嵐だ!

皆々古い危うさを
理解したつもりで窓を閉める

古ぼけた倒壊の危うさよ
歯車に油をぎ足せ
ネジ巻き式の衝動嵐
息切れを繰り返しながらも
畏怖のほこりに触れられず
いつものように
過ぎ去ることを待つばかり

寸前にわし続けた


畏怖の荒らぶ姿は身近に潜み、
内なる言枯ことがてらわせて

巨嵐おおあらし 巨嵐

嵐が来るぞ!
古い嵐だ!

窓を閉めろ
耳を塞げ
目をつむ
口を閉じろ

道を開けて通してやれ
そのあとカラッと


天晴あっぱれ 天晴

土匂ひ種は運びし畷道なわてみち
腰を伸ばしてなに植えよかな
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おへそまがり



そこにある

ねじまがる

しわになる

痕になる

なぜまがる

へそまがり!

  *

そこにはない


まげられない

しわにしない

痕にしない!

なぜまがらない

へそまがり!
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お返事



今日は日暮れの形を
酷く切り取ってしまい、
せっかくの平素な告白も
肌寒く感じられ、
一枚羽織る心持でございました。

なにかにつけて我ままな
わたくしを事もなしに
お誘いして頂ける優しさに、
郷里のような溜息をあずけます。

なにも言わず侘びもせず
差し伸べた手を納めて行かれますことを
心より御礼申し上げます。
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(広重さんを尋ねて)



広重さんにきました
空のあおに人はいますか

広重さんは云いました
生業なくば空など青い

浮世の雲はたなびきますか

広重さんは云いました
浮世の雲は地を駆けいず

先はどんな世を画きますか

広重さんは云いました
世の奥行きのさきは見えず
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残高証明



入金のない貯金通帳も
記帳されないことはない
終わりが来て生まれ変わる
私の運命数の最も恐ろしい和
地獄へと垂れ下がる――マイナス
握れば握るほど1が飛んで
2がこぼれて、5が落ちた……

じっとしていれば
1 2 3くらいまでが
徐々に飛んでいくようだ

ただ、じっと落ちても――
やっぱりお釣りがくるなぁ



ここは手足に力を込めて
まずは這って蟻になろう
それから蛙にでも喰われれば
儲けもんだ
アリクイなんてのはまずいないなぁ……
草に紛れりゃ犬に喰われるかなぁ

とにかく今は心拍数を弾く時

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とんがらし挽歌



とんがらしとて
一兎先に呻き上げるは
先賢尊台で御座いましょう
知らず知らずの鉄砲玉よ

おお 我らが命知らず

 犬も喰わぬとんがらし
 汗と涙のやせ我慢
 赤子と変わらぬ世に初声

おお 我らが命知らず

 同志に求むる以心伝心
 苦しみ語らい夜明けの肴


 火を吹く目玉に大笑い

おお 我らが命知らず

 女は節度の淑女がいい
 とんがらしとて漬けるもの
 とんがらしとて……恥じる者

おお 我らが命知らず
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空き地の額縁



殿様バッタを太陽が追う
僕の虫あみ 雲のよう
殿様バッタは野原の王様
空き地の一番輝く緑
犬麦野いちごひっつきむし
みんなで「殿様、お逃げください!」

ぼくの虫あみ 風のよう
殿様ビュンと雲の中
ぼくの虫かご お城のテッペン

あぁ、太陽が眩しい――

……ぼくの虫あみ ただの網
虫はいないし風にもならない


雲のようにも走らない

ずうっと伸びる影の先に
犬麦野いちごひっつきむし
殿様バッタを追う太陽が
一番眩しく汗をかいた
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プロフィール

稲穂多記  InahoTaki

Author:稲穂多記  InahoTaki

未完成なモノの場末の掃溜め。 ほとんどガラクタでたまには照る照るモノ。 ※YouTube動画始めました。コチラから。よろしければ。8/2更新

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こんなところまで気がついてくれて
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