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優しい人

 優しい人

(無理ではありませんが持てません。
無理ではありませんが

疲れもまだ大丈夫です。
無理ではありません。

両手を見て下さい。
――無理ではありません。

無理ではありませんが持てません。)
ですが、この荷物を置いた後になら――

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夕べ

 夕べ

赤い顔した父さんが
ちょいとおそくなるとだけ

いつもと変わらぬ母さんの
かっぽうは白くトントントン

赤い顔した父さんは
影ふみ遊びをちょいと見て

母さん、お台所の小窓から
父さんの背中をいつまでも ああ いつまでも

それでも父さんは明日の朝一番の
誰よりも誰よりも かっこいい父さん



母さんは静かに
優しい眼を向けていつまでも
そう いつまでも

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幸おおかれと

 幸おおかれと

そうです。幸せになるのだから
この夜のうちに眠ってください。

明日の朝
街には日常が待っています。

何日も以前から
あなたに隠したまま準備していたのです。

どうやらあなたは全てを知っていたようですが――

さあ! 深呼吸をひとつしましょう。
平生に幸せを迎える準備として

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ひどく かなしい

 ひどく かなしい

ぼくは ひどく かなしい

となりのおじいちゃんが死んだのに
次のおんなじ水曜日
お母さんもお父さんも
はんたいのとなりのおばさんも
となりのとなりのおじさんも
会うなりニコニコお話ししてる
畑のトマトがたくさんだとか
あの人の子どもがどうだとか
ぼくだけひとり
かなしい表札見ていると
となりのおばあちゃんが
にこにこしながらアメ玉くれた
おばあちゃんはかなしくないの?


おばあちゃんはにこにこと
みんないつもみたく優しいから。
あめ玉をもらったぼくを見たおかあさんが
あらまあ、ありがとうございます。
お礼は言ったの?
「うん」とぼく。

ぼくは ひどく かなしい

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ありんこ

 ありんこ

数珠繋ぎの蟻の列に
ほどけ落ちる
黒き破片を見たり

運命にも似た本能か――
抗うような体躯たいくと思えず……
それ故かろやかには奪われる

屈強なもの達は
顎に獲物をたずさえて
まさに美しき珠玉の誉れ

郷に待つ
数多あまたの同胞の声に奮え
我が君の憂いに脚は前へと進む


ただ独り砂中に至り
同胞の罵りや
むくろに似た陰に気づき悩むありんこ

顧みては幻ばかり
夕立もあった……
帰ろうと思い立ち
家路を辿たどる記憶の中に
独り過ごした道程みちのりは無かった

脚はただ平らを踏んで点になり
消えた

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女ヲ讃エヨ!

 女ヲ讃エヨ!

ドロ舟だって立派に見えりゃあ
乗ってみたくなるのが男のさがってナ。
でもよ、見てくんなよ。
女の夢を――

ありゃあ 海ダ! 大海原ダ!

舟がドロでも鉄板でも
女は乗るな! と針路を進めど
浪漫だ誇りはゆりかごの唄

母さんだろうと女だろうと
「いってらっしゃい」云うのです。




男ヨ! 浮べ! 進メ!

  讃エヨ! 

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(隋) 秋の口

相変わらず日本の近海の海水温度が上昇しているみたいですね。
先日北海道では、後志(しりべし)管内余市(よいち)町沖の
鮭の定置網に『マンボウ』が大量にかかり、
さらには『ジンベイザメ』まで鮭の網にかかりました。

ジンベイザメは現在、『おたる水族館』で見られるようです。
マンボウは北海道では食べる習慣がまったくなく、また海へ戻し漂流の旅へ。

内地 (北海道で『北海道以外の日本?』を『内地』と呼んだりします。
・・・疎外感。) では、マンボウを調理して食べるところもあるそうですね。
千葉や三重、高知の辺りでしたか。
そう思うとちょっともったいないと感じてしまうのは季節のせいでしょうか。

逆に肝心の鮭が不漁です。少し前は「サンマが高いな~」と言っていたのですが、 サンマは道東の根室(ねむろ)で漁獲量が大分戻ってきたみたいです。
(先日21日は3万トンを超えたそう)

なんだか最近の長引く残暑といい(札幌ですら先週まで30℃の日がありました)
季節が暦とずれてきていることをはっきりと感じてしまいます。

ただでさえ短い紅葉の季節があっという間に終わってしまいそう。
食べたい物リストを作って、せめて舌で秋に喰らいついてやろうかな。


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秋分

 秋分

(どれ、手ごろな木にでも登ってみよう)
町内会長さんには見つかるなよ
(おうおう 意外と高いもんだ!)

風はそそくさ蓑を看立てる
「今年はまだ葉が青いか……」
「いやいや、すぐに乾くでしょう」

木立はどこも処分市らしい
音が群がって圧に聞こえる

そんな中を澄まして通り抜けるまだ細い別の風が
〈落ち葉たき 落ち葉たき〉と小声で賑やかすものだから
思わず舌がポンとナッタ!
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くせ

 くせ

本に区切りをつけ、空気を逃がして閉じたとき
両手で本を握りながら本を揉みこむ癖が、
私にある。

背表紙に値段が分かるものは、頭の右片隅に
あさましい利害を小さく浮かべている

大半はきちんと(?)物思いに耽っているのだ。
本をにぎにぎと揉みながら
その内容の事や手繰た ぐり寄せたような昔のこと
一瞥いちべつしたために心に残っていたこと
不躾に他人のことなど……

それで気分が晴れたことはありませんが、
空気を吸ったような気になります。


そうゆうものですね。
そういうものなんです。――


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ネムの木(眠れない夜の歌)

 ネムの木(眠れない夜の歌)

ねむねむネムの木
ネムネムネの木
ねむナねむネねむヌのに

ねむねむネムの木
ネムネムネの木
ネムの木ねむねむクねむねむ

ねむねむネムの木
ネムネムネの木
ねむんねむんねむふねん

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ⅩⅨ 隣で起きる朝の続き

 ⅩⅨ 隣で起きる朝の続き

坂があれば段を造るのが
平らな世界を生きる人々
隣りの土間が遠くても
喰わねば成らぬと顔見合わせる

酒を造り酔いをおぼ
ヒト以前の姿をはだけ出して
必死の時代に置いてきたものを
「落としてしまった!」と叫んだりする

鳥も 魚も 花も
交わることに生きついた世で
人は ヒトに 人で
交わることすら日々に悩む



どうです? みんな眠くなるまで
夜更かしをしましょう……

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見える距離

 見える距離

眼は不憫だ
好きになって近づいて
触れる距離に何も見えない
唇はまた……いやらしい

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すなつぶの旅

 すなつぶの旅

タクラマカンの砂が花の匂いを含んで飛んで
ジャンボジェットをくるりと避ける
雲の上、もしくは空の間に気流は流れ
旅風りょふうの踏みしめた同道を渡る

塩気に酔って落ちる頃には
花の匂いはすっかり抜けて
大きな鉄塔がビリリと弾き
くしゃみを吸い込むかの孔へ
潜り込んで毛に絡まり
くしゅんと地面に落ちました

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通り雨(随)

15時20分過ぎ
曇天から幾筋か雨が垂れてきたようなので
出不精が理由でおもてに出ていなかったことが
なぜだか、良かったことのように思えます。

15時半
雷が控えめにゴロと鳴りました。
空に陰りが見えた時点で、なんとなしに
パソコンで注意報を確認していたのですが、
雷注意報が出ていたので
見事に当てた気象台に関心致します。

15時43分
どしゃらどしゃらと本降りが始まります。
出不精の冴え渡る日です。
雨の降り突ける音 管を通る音 屋根の角を落ちる音
全ての雨がいっぺんに現れるほどの勢いです。
窓は雨飛沫で硝子細工のボカシのように見透しが定かでなく、
ただこのドシャブリを聴いていました。

16時
雨脚が悪くなります。
タチの悪い冷やかしのようでした。
ですが、今日のこの暑さの中
僅かな時間通った冷やかし雨は
街全体に打ち水を撒いて過ぎたようにも思えます。
(突然ずぶ濡れになってしまった方おるでしょうが)

現刻
こうして少し振り返りますと私の感情のない出来事は、
ありがたいことであったと思えます。
ですが、もし私がずぶ濡れになっていれば
今頃は明確な感情を持って詮無いことを並べていたでしょう。

同じ出来事の内と外では
見える景色を同じに画くことは出来ないとふと頭をもたげます。
それが心の中に画くものならばと思うと、
なんだか雨に濡れた気にもなる日です。



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螢火

 螢火

はらいました火の粉が
落ちることなく漂い吹かれるも
暗闇を照らすには至らず

普遍の熱を持ったまま
細い〳〵光で
支えも無しに ぼくと繋がる

三つ四つの小さな火種に
触れれば消してしまえるでしょうが
僅かな痛みに怯えてしまう

避け続けたこうした景色に立ち
動けずにいます (酸素の毒のせいです)
そしてまた息をしていない過去にくるまる


 ああ――そうして視る未来は
 ああ――なんと希望に満ち溢れていることでしょう!
 ああ――なにも恐れることはありません! 

夜空には一点の星もありません
地球が目をつむってしまったようです
まぶたの残光の一つ
(火の粉の陰にぼくがいますか?)


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つよい生き方

 つよい生き方

アウ、アウ
俎上の二匹の鰯
は二匹とも私
互いの眼脇に
ヒレがぶつかる

活きの良い鰯
それだけに それだけに
ただ二匹
どこかの同じ腹で融ける

それがなんせ
胸の証

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Appendix

プロフィール

稲穂多記  InahoTaki

Author:稲穂多記  InahoTaki

未完成なモノの場末の掃溜め。 ほとんどガラクタでたまには照る照るモノ。 ※YouTube動画始めました。コチラから。よろしければ。8/2更新

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ただでさえつまらない与太事ばかり書き連ねている場所にもかかわらず、
こんなところまで気がついてくれて
どうもありがとう。
良いことがありますように。

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