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息継ぎの練習

 息継ぎの練習

沢に 蛙の児が 腕を持ち
魚の泳ぎが窮屈になり
波紋を描く

 ほら、 指だ――土だ
これが 『空気』
そして 乾きがくる
尻尾から沢に戻る
波紋に揺れていたのは『空気』だった
先ほどまで肺に蓄えることができたもの
これから吐き続けるもの 乾きがくるもの

沢に 蛙の児が 腕を持ち
魚の泳ぎが窮屈になり
波紋を描く


息継ぎの練習のために
くりかえし

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玄関

 玄関

人は帰って往くのが正しい
出てきたなりのみすぼらしさを
万事はとがめてくれないが
遠心力でふるいにかける
そのとき飛んていったやつは運がいい
転がっていくやつは
角に当たらなければいいね

人は帰って往くのが正しい
なにをそんなに抱え込んで
灯りに寄っては顔を変えて、
小さな金の粒が気がかり
紛れのない金じゃないか
胸ポケットには黄金と家のカギ
真っ赤な薔薇に変えられることを知らないとでも?


人は帰って往くのが正しい
途中 石を投げられても
銃弾ならば! なおさら早く!
角に当たらなければいいのだけど、
せっかく玄関に飾ることができるのだから
僕が、薔薇に変えられることを知らないとでも?

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寝つきのいい時間の世界あらまし

 寝つきのいい時間の世界あらまし 

いやだ いやだね
目が醒めるとわざわざ時間まで起こして

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  ;
  5

秒だけは寝ないような顔をして
無視を決め込んだまま伸びたり縮んだり反ったり
五時と二十四分だけに「おはよう。もう少し寝ますね」と伝える



    ※

ジャーの湯気も吹き荒れていない
ぱりっとした一面の朝に
枕を使っても眠ることができる
お仕舞の後の始まりの少し前
なにもかも ようやく平面に重なり合って
光も影もなくうずくまっている
星の形にみえる世

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コーンスープ

 コーンスープ

ぼくはイライラしてるんだ

 さっさとランチテーブルにツケヨ!

もう猫が二回も寝返りを打つ前からぼくのあごの前には

 ランチマットがひいてあるんだゾ!

たのむから、テーブルについてくれよ

 でんわのアイテはダレなんだ!

ぼくのまえかけは ぼくのヨダレのためじゃないんだ……




ああ、スープを ぼくに――

 (夏海かかいで太陽と抱き合い続けたからだは
  均整のとれた一点一点にハリと光沢
  なによりふくよかな乳房(?)のまるみ!
  荒く交われば微かな大地の香りが届く
  ぼくが初めて踏みしめた大地の香りさ
  放たれた粒が雫に変わりながら
  純白に、しかし、命に等しい熱をもった泉の中へ沈み――
  おお、見事に太陽の子を産んだぞ!
  純麗じゅんれいな泉に太陽の波紋形!
  そして、そこに介在する父の如き抱擁の刻印石
  すべては大樹の傍らでめぐる風にほぐされて
  熱さに隔てられた過去は
  木漏れ日に新たな命を愛でているというのに――)


たのむから、テーブルについておくれよ

 でんわのアイテはダレなんだ!

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 溝

花柄マンホールの下では
人に捕らわれた流水が働いている。
土の元では考えられなかった悪臭を担がされ

その中で殺意から逃げ込んだ鼠と共に。

「溝」 と 呼ばれる

ただ、その色味だけ欲するとき(ドコノドイツカ)

「丼」 と 云い換える


(襟を正した溝を着やがれ
    
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チョコレートキーボード

 チョコレートキーボード

今日あったことを書こうとするけど
今日あったことなんて
昨日からチョコレートの滝をくぐったくらいのこと

開け放った窓を閉めたら冷めてしまった
chokore-toを検索して
「体に浴びるようなヤツは ×食べられません」
しかし 脳ミソは経験を優先します
手首の辺りを舌でからめて――
 う…ぇえ……苦い、にがい……
経験なんて信じるんじゃなかった

けれど、毎日 チョコレートキーボード。
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飴玉(レモン味)

 飴玉(レモン味)

なにか喉につけるもの、をと
まずは意もせず飴の缶々 
私はやはり丸い玉が好きで
両端の透明なミミを引き
おどけてあまい匂いで立つ
私はやはり、丸い玉が好きで
舌は赤くざらついた息にかされ
さっぱりとしたレモンを
吹き硝子のようにぽっとひろげる
口を落とさず筒から景色を試みて
浅く黄色に紗のかかった
その向こうのつよい光と
不器用なりの痩せ我慢が
ちょうど中心にあったがため
喉はふたたびざらついて


自らに中和する力をもつ

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ふぇろもん?

 ふぇろもん?

一瞬の飛沫!
同士にはわかる
「きみのふぇろもんは森の香りだね。
でも、たまには海へ行かなくちゃ――」


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巧言令色

 巧言令色

あなたはあなたの言葉が
どれほど美しいかを知らない(?)

皆あんなに耳を円く広げて
直に唇の端を引っ張っている

食卓に戻れば
待ちクタビレタ米を噛み

美しかったあなたの言葉が
一時の甘さを蘇らせる

円く射し込む白白とした光が
屈折もせずに降り注ぎ



私は目も開けられず
電灯カバーの蝶のように浴び続けなければならい

それゆれ私はあなたが
大嫌いなのだけれども

外の闇に浮かぶ
なんと私の醜い顔!

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支柱

 支柱

何もないようなところにも
椅子とテーブルだけは置いておきたい
紙はなくとも指は
曲線や音階などたた
肘が支えになる
背骨を補ってくれるのだ

夜半 人が訪ねてくれて
目が合ったとき
かろうじてワタシ
興っているぞ

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点眼

 点眼

ひとにやられるのは怖かった
じぶんでやるとくせになった
そうしたら他人ヒ トにやりたくなって
こわがっているのが愉しい
怒って
宥めて
浸透してゆく
怒ってもらわなくちゃ
「こわがったままじゃだめじゃないか」
ちっとも満たされない
宥めさせてくれなくちゃ
お薬が浸透していかないよ
カワク カワク……
ほら ほら ハヤク
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開放

 開放

袖を通して
鏡に表情をノックする
それでもドアノブはいつも重たい

外の空気が押さえつけて
いじわるするから、

だからといって
おこったりしないよ

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息を吐けたよ。

 息を吐けたよ。

   ホウ

はっきり息を吐いたよ。

見えるだろ――?

ツノなんか生えてないし、
握ってもない
すこし 辺りよりは暗いのか
このくらいなら 見ていられるが、

触れるべきだ――。

   ホゥ



(すこし、) ちいさくなって
このくらいなら 泣いていられる

もう一度と 思う(思う)

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愛憎

 愛憎

届かぬ声に
雪もなく
あなたの去りゆく 踏み音のみ

ワタシには耐えられません
ですから 耳 ヲ 落とします

声も届かぬのなら と――
云って
)自分の声に偽りがないことを知ると、(

――なにを恐れ 悲しむというのでしょうか!――

谺するアリーナの中央には ワタシが! 
帰路に就く足音などありません


ワタシには全ての景色はすでに荒んでいて白く
見ることも叶いませんが

ああ、確かに感じます――
大気に震え
湧き上がるマグノリアの香りヲ

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おじさんの目

 おじさんの目

「そういうもんだ」と云った
おじさんの目は
嘘をついているのだと
ようやくわかります。
ですが、「嘘です」と言えるワタシ
すっかり真実ア ザだらけ

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目の器

 目の器

明日見るものは
煩いのすぎる頭から
切り離して置いておこう
しかし、明日見るものを
見過ごすわけにはいかないから
暗闇はちょうどいい
幕であり 個部屋

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プロフィール

稲穂多記  InahoTaki

Author:稲穂多記  InahoTaki

未完成なモノの場末の掃溜め。 ほとんどガラクタでたまには照る照るモノ。 ※YouTube動画始めました。コチラから。よろしければ。8/2更新

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お立ち寄り頂きありがとうございます。いなほ です。
ただでさえつまらない与太事ばかり書き連ねている場所にもかかわらず、
こんなところまで気がついてくれて
どうもありがとう。
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