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正体

 正体

――ある意味ではそこで終わっていた
意味がないからある意味なんて言ったけれど
本当に心の底までは行ったんだよ
底の冷たい床に触れて
うつ伏せに寝て
頬をつけて居たかったけれど(けれど)
ふと時間が気になって
真っ暗で腕時計も見えないし
心臓のどきどきとする音が胸骨を伝うたびに
もしかしたら、もしかしたら――
漂っていたものに変わったのかもしれない
それでも指先を針でいたときのように舌が欲しくて
お願いしたのだと思います
あなたに






そのときの私の手には
「まだ熱がこもっていた」と
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月を見て

 月を見て

私はとてつもない嘘だとおもった

森の木々や山がおしゃべりしたり
車や電車が自ら人を運ぶなんてこと!

私はとてつもない嘘だとおもった

月がしゃべらないなんて……

黙っているだけなのでしょう?

月ではまだ誰も死んではいないのだから

私たちの願いは叶えられている



そうでしょう。
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それから

 それから 

けまけましている雲を
栗毛馬にまたがって追っていたのは
草原が許してくれた柵までで
あざみのように声を吐き
泣いている人が浮かんでいる日

私は教科書に落書きをして
夏目漱石なんてメガネをかけて
正岡子規はにやにやしていた
人差し指は楽しそうで
私のすべてはばらばらだった

雨雲がやって来て、それから、
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時間 ~「悲愴」に添えて


今回は動画も一緒。




 時間

時間はつねにお別れを言い
何事もなくおはようと言う

ふくれっているときには
静かに遠くを見て
なにも語らずに

指先の触れるところに居て
帰ろうと
声をかけられるのを待っている

砂地を浚い満たされた感触に
忘れてしまった
雨ざらしの
置き去りの


鉢植えには
私が植えたものではない花が咲き
満足そうな顔を向けて
「おつかれさま」と
隔てた光よりも僅かにはやく
私に語りかける

 けれど、
 それはすべて
 私の声で
 それはすべて
 私の嘆き

差し伸べた手中には
三叉みつまたのフォークが握られ


荒野に在り
口に運ぶ理想を陽に炙り出され
ただ泥濘ぬかるみを両手に掬う

止め処なく溢れ
押し進めるものと
等しく流れるものを運び
浮かび上がるものを託そうとする

 それらはすべて
 私の声で
 それらはすべて
 私の心

喜びの中


悲しみであった時間に語りかけ
手のひらが花弁のように散りゆく時

時間は恒にお別れを言い
何事もなくおはようと言った




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プロフィール

稲穂多記  InahoTaki

Author:稲穂多記  InahoTaki

未完成なモノの場末の掃溜め。 ほとんどガラクタでたまには照る照るモノ。 ※YouTube動画始めました。コチラから。よろしければ。8/2更新

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