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古着の服
私は古着の服だ
お店に吊られた服のように
ただその場所に浮いている
肌を求め
温もりが価値を付けてくれる
そう願いつつもじっとしているだけ
自分を誰かに着てもらわなきゃ
生きられない
ぶら下がりのしがない服
どんなに安い素材でも
どんなに良いデザインでも
付いてるラベルで価値が違う
悔しいけれどそれが現実
私の半端なラベルじゃ誰も触れない
それでも私は運が良い方
だってまだ吊るし晒されているもの
ワゴンセールに埋もれてない
けれどいつかはあの中だ
このまま売れ残ってしまえばね
それともこんな私を気に入って
着てくれる人が来るのかもしれない
あまり期待はしないのだけど
ここに戻る気がしているから
私に馴染んだこのハンガーに
結局私、古着だもの
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